ライフ イン スウェーデン

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バカの壁 養老 孟司

バカの壁
 我々人間は、自分の脳に入ることしか理解できない。学問が最終的に突き当たる壁は自分の脳である。著者は、この状態を指して「バカの壁」と表現する。知りたくないことは自主的に情報を遮断し、耳を貸さないというのも「バカの壁」の一種。その延長線上には民族間の戦争やテロがあるという。
 現代人はいつの間にか、自分の周りに様々な「壁」を作ってしまった。例えば、情報は日々刻々変化し続け、それを受け止める人間は変化しないという思い込みや、個性や独創性を礼賛する風潮などはその典型例で、実態とは「あべこべ」だという。
 「バカの壁」は思考停止を招く。安易に「わかる」「絶対の真実がある」と思い込んでは、強固な「壁」の中に住むことになると戒めている。



(日経ビジネス 2003/06/02 Copyright2001 日経BP企画..All rights reserved.)Amazonにのってた日経BP企画での説明はこれ。

2003年のベストセラーを、スウェーデンの図書館で借りて今頃読み終わった。
当時私は日本にいたのだがなぜ読まなかったのかは今となっては思い出せない。
というか、新書を買って読むという習慣は大学をでてからなくしてた。

で、この本、バカの壁、とはなんぞや、という説明は、上の日経BPの説明が本文の前書きと第一章にかかれてあることを要約している。

普通の言葉に置き換えると、「個人の理解能力の限界」ということなんですが、それをバカの壁、という挑発的な言葉を使ったこと、そして、帯の「話せばわかる」 なんて おおうそ、というのが受けたのでしょう。

その点では、名前と萌え絵の挿し絵だけでベストセラーになった某作品を彷彿とさせます。

で、この本、アマゾンの評価をみると、星1から5がまんべんなく、そして1が一番多い。私ももっと様々なバカがさらされているのかと思いきや、それほどではありませんでした。バカな学生の実話などは正直あまりおもしろくない。

この本で心に残ったのは、やはり、脳の入力と出力を一次関数で説明しているところでしょうか。それに関する非難もありますが、y=ax (入力x、出力y、そして係数a)で、興味があるものに関してはaの値が増えて、ないものにはaが限りなく0に近づく、というのは、まあ、面白い説明だと思いました。その様々な事柄に関するaこそが個人の個性を決めているでしょうから。同じ入力、例えば同じ音楽を映像付きで聴いても、人によっては、この刺青とかマッチョが叫んでいる音楽の何がいいのか?とaがマイナスになる場合と、クール!と高い正のaの値の人がいるわけです。

話せばわかる、というのが間違い、というのは、こちらの情報を相手に一字一句正確に伝えようが、それに対する相手のaの値によって結果が0近くにしかならない、ということです。

いやよいやよも好きのうち、への説明は新鮮でした。大きなマイナスaが、突然大きなプラスaに変わるわけです。そもそも興味というものはその対象にあるわけで、なければaは0近くで反応すらしないわけです。

去年の私と今年の私は別人のはず、不変なのは情報で、人間は流転する、個性そのものが変化する、とう事に関しても、上記の係数の値がふえたりへったり、そしてプラスからマイナスになれば、当然情報に対するリアクションもかわるのだなあ、と、なるほど!と思いました。

もちろん、年をとってもかわらない係数もあるのでしょうけどね。

私など、久しぶりに会った先輩から、おまえは丸くなった、といわれて、へー昔はそんなにとんがっていたのか。もしくは、まわりからはそうみられていたのか、とも思うし、今の私しか知らない人なら、え?これで丸くなったって、昔はいったいどんな酷い奴だったのだろう?などと思うだろうし、そういう意味では、自分自身の、環境などに対するアウトプットの変遷に関しても考えさせられました。

話が広がって地球温暖化への理解、鈴木宗男氏と外務省、一神教などにも飛びますが、それらも面白く読めました。

話せばわかる、なんて私は昔から思ってないです。しかし、昔、学生運動で反体制!といってた人が年取って還暦に近くなって、右寄りの思想になった、ってことも珍しくないだろうし、係数は様々な要因で変化はしていくものでしょうし、そういう意味では、将来わかってもらえるだろう、てこともあるのかもしれません。

脳みそというブラックボックスを、その現実の働き方をわかりやすく説明したという点ではベストセラーになる要素は十分あったのではないでしょうかね。



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